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藤崎といえば、むかし刑務所、いま県立勤労者青少年文化センター。刑務所の暗いイメージから、催しものや音楽会など、パッと明るい雰囲気となった。
やがて、ここは、健康な青少年男女の町として定着することが約束されている。
停留所から百道の浜に出る。松がない。砂浜が消えた。白砂青松は遠い思いでの彼方。とって変わって都市高速道路が計画され、いま地元は大反対。計画が実行される段階になると、この静かなたたずまいに、怒号や、むしろ旗が立つかもしれない。
浜と反対の紅葉八幡の丘も、林の間を縫って赤い屋根、青い屋根が見え隠れ。静かな丘も、騒音と排気ガスと、こどもたちの叫び声で、ずいぶんと騒がしくなった。
この丘の南側の田園地帯。10年ほど前には油山のふもとまで、いまごろ見事な黄金色の稲穂が目を楽しませてくれたものだ。いまは、いずれも、新興住宅街。住宅団地がびっしり。田園風景は、すっかり、大都市の雰囲気。
筑肥線の赤い気動車が、時折「ポー」ととぼけた汽笛を鳴らしながら通り過ぎて行くが、やがて、この風景も消えていく。
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