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西新から、しばらく人通りがとぎれて、再び町の雑踏がよみがえってきた。ここは「赤坂門」。
この付近から天神、中州の都心にかけてニョキ、ニョキの高層ビルの林立がはじまる。保健所、法務局、少年文化会館などの官庁や公共施設もこの付近に集中しているが、二、三を除けば、豪華な民間ビルの間にあってなんとなく影が薄い。
「赤坂門」から浜に向かうと、福岡市民の台所、いあや、日本の台所、中央卸売市場鮮魚部、つまり魚市場に突き当たる。
東シナ海や五島沖のまき網漁業の基地である博多漁港は、東北の青森八戸、山口県下関と並んで日本の三大基地。アジ、サバの「青もの」は、この基地から全国に出荷されていく。
「赤坂門」の表の顔は、都会的な洗練された顔。しかし、裏に回れば生活のにおいの立ちこめる殺気だった顔がある。
きょうの相場ひとつで、市民の食卓に大きな変化をもたらす力を持っている。
手かぎを腰にぶちこんだ、いなせなお兄さんたちに活気がみなぎっているのは、そのためか。
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