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その昔。博多港が大陸貿易にわきたったのは、袖の湊時代である。当時の港は、呉服町の大丸デパートあたり。500石もある宋、高麗の貿易船がイカリを降ろしていた。
昭和28年6月10日、呉服町電停前に大丸デパートが、福岡市民の話題とともに華々しくオープンした。
あれから20年、11月の地下鉄開始と同じに、電停といっしょに大丸デパートも呉服町電停前から天神に移転していく。
呉服町電停付近は不思議に昔と変わらないが、地下鉄工事が始まると電車道は掘り返された土を運ぶダンプカーが走り回る。マイカーが走る。電車にかわってバスが走る。地元は早くも交通公害を予想して心配顔。
大丸デパートの裏にあった大博劇場も歌舞伎、新派と芝居ファンの目を楽しませたが、最後には映画館になり、いまは駐車場になっている。
なつかしい思い出の建物が時代とともに、ひとつ、ひとつ、呉服町電停からなくなっていく。
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