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"まいだし"が「まえだし」となまって読まれることが多い。昔、箱崎宮の祭礼に"御神酒"を運ぶ馬をそろえ、集めた場所といわれる。商店街の町筋には、曲げ物、折り箱など、伝統を誇る特殊容器の製造業のほか、古い酒屋、家具屋、飲食店が多く、それが電停前に密集して建ち並ぶ。
電停の道を浜の方に歩くと、タテ、ヨコ、ナナメ。何本もの路地が入り込み、かまわず入り込むと、ああら不思議。いつの前にか電停前に出た。昔、そのままの道路が、そのまま残っている町である。九大前を発車した、電車が、乗客を乗せて馬出電停に停車するときは、いつも車内は身動きできない超満員。
「満員ですので、後の電車にお願いします」、運転士は、あと何日かのサービスに汗びっしょり。そして乗り切れない乗客を電停に残して「出発、進行!」。乗り損ねたOLがニヤリと笑って、ペロッと赤い舌を出して、電車を見送る。そして夕方になると、中洲勤めのホステス嬢が電停にメイキャップの顔をずらりとそろえて、ペチャクチャ、ペチャクチャ。
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