一丁目

 連載の中に、ポツンと奥の堂が入ったのは、呉服町線も消えたからである。しかし、この線で消える電停はこの「奥の堂」だけ。「祇園町」は循環線の停留所としてまだ残る。

 さて連載は今回から城南線に入る。

 中洲につぐ、福岡第二の歓楽街・渡辺通り。その「一丁目電停」には、博多駅から、天神、西新から電車が集まり、また散っていった。この停留所は、そんな大事な停留所だった。しかし、その停留所も十分に役目を果たして引退。消えた「一丁目電停」を横目に、いま循環線の電車が、車体をゆすって通り抜けていく。

 この界わい、戦中、戦後のある時期、弦歌さんざめく紅灯街として天下に名を売った。日本有数の遊郭新柳町は、この電停付近。

 約1000人もの遊女が、男どものソデを引き、夜明けまで人通りの絶えなかったところ。

 城南線廃止でこの町、どう変わっていくか。