動物園入口

 動物園入口電停に、東西から走ってきた電車から女子高校生の集団が降りてきて、急な坂道を元気に上がっていく。彼女らの健康な笑いは古風な町に明るさを招く。坂道の両側にカトリック教会や、学校。その学校の校庭では授業前のひととき、若い高校生の歓声がこだまする。

 静かになった授業時、山の向こうから動物の鳴き声が風に運ばれてくる。昭和28年、大休山の自然を利用して南公園内に、市立動物園が開園した。南公園は桜の名所。春、電停の坂道から公園まで、花見の客で大にぎわいする。

 坂の上にホテル。そしてまたも協会。見晴らしのいいこの坂道を下ると白い壁のマンション、古い薬局の間を縫って、オモチャのような電車が走り去っていったものだ。